VLOOKUP関数の応用テクニック – Excelでよく使われる関数の1つ

データーベース関数

VLOOKUP関数はExcelでよく使われる関数の1つであり、データの検索に重宝します。しかし、VLOOKUP関数を使った検索では、完全一致でなければ結果が表示されないため、より正確な検索をするには、高度なテクニックが必要です。以下では、VLOOKUP関数をより高度に使いこなすためのテクニックについて解説します。

インデックスを使ってより正確に検索する方法

VLOOKUP関数では、データの検索範囲を指定する際に、左側の列から順番に検索していくため、データの量が多くなると検索に時間がかかります。そこで、インデックス関数を使って検索範囲を指定し、より正確に検索することができます。

【例】 =VLOOKUP(A2,INDEX($B$2:$D$10,0,2),3,FALSE)

上記の式では、B列からD列の範囲内で、A列に指定された値を検索し、その行に対応するC列の値を返します。インデックス関数によって、検索範囲が指定されており、より正確な検索が可能になっています。

ワイルドカードを利用した部分一致検索の方法

VLOOKUP関数では、完全一致でなければ結果が表示されないため、部分一致を行いたい場合には、ワイルドカードを利用することができます。

【例】 =VLOOKUP(“” & A2 & ““, $B$2:$C$10, 2, FALSE)

上記の式では、A列に指定された値がB列のどのセルに含まれているかを検索し、その行に対応するC列の値を返します。ワイルドカードを使って、A列の値を含むB列のセルを検索しているため、部分一致検索が可能になっています。

以上のように、VLOOKUP関数をより高度に使いこなすためのテクニックについて解説しました。これらのテクニックを駆使することで、より正確な検索が可能になります。

複数条件を指定する方法でより精度の高い検索を実現する方法

VLOOKUP関数では、通常1つの条件に基づいてデータを検索しますが、複数の条件を指定することでより精度の高い検索が実現できます。そのためには、INDEXとMATCHを組み合わせた式を利用します。

【例】 =INDEX($C$2:$C$10,MATCH(1,($A$2:$A$10=A2)*($B$2:$B$10=B2),0))

上記の式では、A列とB列に対して複数の条件を指定し、条件に一致する場合にC列の値を返します。MATCH関数によって、複数の条件をAND演算で結合しています。

範囲外の値を探す方法 – VLOOKUP関数の限界を超える方法

VLOOKUP関数を使って範囲外の値を検索する場合、通常は検索範囲内に検索対象の値が含まれている必要があります。もし検索範囲内に検索対象の値が含まれていない場合、VLOOKUP関数は#N/Aというエラーを返します。

しかし、範囲外の値を探す場合には、VLOOKUP関数の限界を超えた方法を使う必要があります。その方法として、IF関数やISERROR関数を使ったエラー処理を行い、範囲外の値に対応する値を返す方法があります。

【例】 =IF(ISERROR(VLOOKUP(A2,$B$2:$C$10,2,FALSE)),”Not found”,VLOOKUP(A2,$B$2:$C$10,2,FALSE))

上記の式では、VLOOKUP関数によって検索を行い、エラーが発生した場合には”Not found”という文字列を返します。ISERROR関数を使って、エラーが発生したかどうかを判断しています。

この方法は、範囲外の値が多数存在する場合に特に有効です。例えば、ある商品の価格表がある場合に、商品コードが表にない場合にはデフォルトの価格を設定するといった場合に利用することができます。

範囲を固定する

VLOOKUP関数を使ってデータを検索する際には、範囲を固定することや比較対象のデータを一致させることが重要です。

VLOOKUP関数を使ってデータを検索する場合、検索範囲を指定する際には$マークを使って範囲を固定する必要があります。$マークを使わずに範囲を指定すると、検索対象のデータをコピーする際に参照範囲が変わってしまい、検索結果が正しく表示されなくなることがあります。

例えば、以下のようなデータがあるとします。

商品コード商品名価格
A001商品A1000
A002商品B2000
A003商品C3000

ここで、商品名を検索する場合には、以下のような式を使うことができます。

=VLOOKUP(“商品B”,A1:C4,3,FALSE)

この式を使って検索した場合、正しく「2000」という価格が表示されます。

しかし、この式をA2セルからコピーしてA3セルに貼り付けると、検索範囲がA2:C5に変わってしまいます。これによって検索結果が正しく表示されなくなることがあります。

この問題を回避するためには、以下のように範囲を固定する必要があります。

=VLOOKUP(“商品B”,$A$1:$C$4,3,FALSE)

このように、$マークを使って範囲を固定することで、データのコピーなどによっても検索範囲が変わらずに正しい結果を表示することができます。

比較対象のデータを一致させる

VLOOKUP関数を使ってデータを検索する際には、比較対象のデータを一致させることが重要です。例えば、商品名を検索する場合には、検索対象となるデータと検索対象となる文字列の表記が異なっている場合があります。

例えば、以下のようなデータがあるとします。

商品コード商品名価格
A001商品A(ブラック)1000
A002商品B(ブラウン)2000
A003商品C(グレー)1500

このデータを使って「商品名」を検索する場合、例えば「商品A(ブラック)」を検索したい場合でも、検索対象の文字列が「商品A(ブラック)」と完全に一致している必要があります。つまり、検索対象の文字列を「商品A」や「ブラック」といった一部の文字列で検索することはできません。

そのため、比較対象のデータを一致させるためには、検索対象となる文字列を適宜加工する必要があります。例えば、以下のような加工を行うことで、検索対象となる文字列を正規化することができます。

・商品名からカッコとカッコ内の文字列を取り除く ・商品名から空白を除去する ・商品名をすべて大文字またはすべて小文字にする

これらの加工を行うことで、検索対象となる文字列を一定の基準に沿って正規化することができます。そして、VLOOKUP関数で検索対象となる文字列を正規化したうえで、比較対象のデータを一致させることで、正確な検索結果を得ることができます。

また、比較対象のデータを一致させるためには、検索範囲のデータも同様に加工する必要があります。つまり、比較対象のデータを一致させるためには、検索対象となる文字列と比較対象のデータの両方を正規化する必要があります。

まとめ

ExcelのVLOOKUP関数についての応用的な使い方について学びました。まず、VLOOKUP関数を用いた検索においては、検索対象のデータと比較対象のデータを一致させることが重要であることが述べられました。具体的には、スペースやカッコなど、表記上の違いがある場合には、それらを統一するようにすることが望ましいです。

また、VLOOKUP関数の応用テクニックとして、インデックスを使ってより正確な検索を実現する方法や、ワイルドカードを用いた部分一致検索の方法について紹介されました。これらのテクニックを組み合わせることで、より高度な検索を行うことができます。

さらに、複数条件を指定する方法についても解説されました。複数の条件を指定することで、より精度の高い検索を実現することができます。

最後に、VLOOKUP関数の限界を超える方法として、範囲外の値を探す方法が紹介されました。これは、IF関数を使って対応する値を設定することで、範囲外の値でも適切な値を取得することができます。

VLOOKUP関数はExcelで非常によく使われる関数の一つであり、上記の応用的な使い方を知っておくことで、より効率的かつ正確なデータの検索が可能となります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました